コラム

背爪(トッププレート)とは?爪の3層構造と役割について

以前にご紹介しました「爪の組成と構造|巻き爪予防に知っておこう」で軽く触れましたが、今回は爪の3層の構造と役割について詳しくご紹介していこうと思います。
爪の大切さを知っていただき、普段のセルフケアにお役立てください。

『目次』
・爪甲の組成
・背爪(トッププレート)とは?
・背爪の特徴
・背爪のセルフケア
・背爪のまとめ

爪甲の組成

上記のコラムでも記述いたしましたが、爪甲は薄い爪の組織が3層に重なって構成され、表面から背爪「縦」→中間爪「横」→腹爪「縦」の繊維が格子状になるように重なって生えてきます。

手の爪の厚みは、約0.3~0.8mmで、男性平均が0.6mm、女性平均が0.5mmと言われています。

足の爪の厚みは、男性平均が約1.7mm、女性平均が約1.4mmです。

一般的に男性よりも女性の方が薄いと言われ、高齢になるほど厚みや硬さが増します。

今回はその中でも表面の背爪についてご紹介していきます。

背爪(トッププレート)とは?

背爪「はいそう」英語名:top plate「トッププレート」と読みます、3層構造になっている爪甲の表面層で爪全体を守る役割の透明で薄く硬い角質で構成される層です。

背爪の特徴

背爪(トッププレート)の特徴は、硬ケラチンから組成され、とても硬く丈夫にできていて爪母から連続して縦方向の繊維が前の細胞を押すようにして伸びます。
そのため、縦方向に強い結合性があるとともに、横方向にもかなり強い結合性があり、面を形成して伸びます。

また、硬いだけではすぐに割れてしまうため、背爪はとても薄く、アーチ構造による剛性と柔軟性を合わせ持つ特徴のある表面層(表皮層)になります。

外力による衝撃などの物理的な力から守る他、爪の病気にかからないように細菌などに対抗するなど、爪の強度と傷病の予防においてかなり重要な爪全体を守る層となります。そのため、背爪が薄くなってしまうと爪全体の強度が弱くなってしまい、様々な爪のトラブルが起きます。

背爪が薄くなると起こる爪トラブルの例
爪が割れ・欠けやすくなる
爪が反りやすくなる(爪甲剥離症)
爪の病気にかかりやすくなる(爪水虫・グリーンネイル)
二枚爪になる(重複爪・爪甲鉤彎症)

誰もが感じたことがある「よくある爪の悩み」が挙がってきます。
それほど背爪が果たしている、爪を守る役割がとても重要なのです。

背爪のセルフケア

背爪(トッププレート)を正しくセルフケアするには?

背爪は、硬い層とは言え非常に薄いので、セルフケアのどの工程においても丁寧に扱うことをおすすめします。

爪切り

爪への負担が大きいため基本的にはお勧めしませんが、伸びすぎた爪を切る時は、爪は水分を含むと柔らかくなりますので、お風呂上がりに爪を切ることで爪への負担を最小限に抑えられます。

爪やすり

普段のお手入れとしては、爪ヤスリを手であれば2~3週間に1度、足でも1ヶ月に1度程度かけていただくだけで十分長さを整えられます。

ただし目の粗いヤスリを使うと爪の割れや、欠け・爪がめくれてしまったりする原因になるため、ヤスリをかけている時引っ掛かりが強いと感じた場合は、目の細かいものを選んでください。

甘皮の除去

甘皮(キューティクル)は、背爪(トッププレート)の厚さに影響を与えます。

爪母でつくられた爪甲は、後爪郭と甘皮にプレスされながら押し出されているようなものです、生活習慣や後爪郭の健康状態によって、トッププレートの厚みや硬さに変化が生じます。

爪を噛む癖がある方や、指先の肌が荒れやすい方の爪が凸凹してしまう場合があるのは、そのためです。

ただし、甘皮のもう一つの役割は、新しく生えてくる爪や後爪郭を保護し、異物や細菌が体内への侵入するのを防ぐ働きがあります。

爪甲と後爪郭の間が開いているとそこから容易に細菌が入ってくるため、後爪郭より生じた甘皮が爪甲に貼り付くことで、侵入経路となる入り口を塞いでいるのです。

そのため、甘皮は除去しすぎると、異物や細菌が体内に侵入する入り口を作ってしまうことになり、感染症(爪周囲炎)を引き起こしてしまう恐れがありますので、ご自分ではやらずに専門的な知識と技術を持った方に任せることをおすすめします。

保湿

爪の保湿も大事なポイントです。

年齢を重ねるにつれて体内水分量が少なくなっていくように、肌や爪も水分量が少なくなります。

体内から補えない水分は、体外から加えることで補うことも大切なセルフケアです。

背爪は硬い層だからこそ、剛性だけで衝撃に対抗するのではなく、爪の保湿をすることで柔軟性を高め、爪のアーチの衝撃吸収性を生かしましょう。

爪のセルフケアついてはこちらもご覧ください

背爪のまとめ

背爪(トッププレート)は、爪の三層構造の一番外側の層で剛性を持つため、日常生活の様々な衝撃から指先を保護、物をつかんだり歩くための支えとなります。保湿を中心とした毎日のセルフケアで労ってあげましょう。

そして体の健康状態と爪の状態は密接に関わっています。

爪を健康的な状態で保つには、適切な栄養管理と十分な睡眠を取る事が重要です。

当院では巻き爪矯正だけでなく、ひとりひとりに合わせた根本原因改善の指導も行い、患者さま方の健康寿命を延ばすお手伝いをしています。爪の普段のお手入れ方法、生活習慣など気になったことはお気軽にご相談ください。

カウンセリングのみでも受け付けています。

東京巻き爪矯正院 練馬院

湯澤 憲司

【東京巻き爪矯正院 練馬院】

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〒176-0011 東京都練馬区豊玉上2丁目27−23 千川通り沿い1階

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