巻き爪と子供の足の悩み

巻き爪の悩みを抱えるのは10代未満の子供も、10代の子供も例外ではありません。当院に来院される方の中にも、子供だからこその巻き爪の症状も実はある、ということを知っていらっしゃる方はあまり多くないように感じます。

今回はそのような子供たちの爪の悩みと足の悩みに関して、症例も合わせてご説明したいと思います。


『目次』
・子供は巻き爪にならないという偏見
・子供特有の巻き爪問題”陥入爪”
・子供の爪と足の問題
・子供の成長に応じた爪と足のケアが肝心

子供は巻き爪にならないという偏見

以前にも子供の巻き爪の原因と予防法についてのコラムでお伝えしたように、子供でも巻き爪になるケースはありますし、その原因となるものも日常生活の中で起こりえる事柄です。実際に東京巻き爪矯正院へも子供の巻き爪患者さんは来院されています。

コラム:子どもが巻き爪になりやすい原因とは?成長期の予防法

下の写真はいずれも10代の子供の陥入爪の症例写真です。痛みが出ることで深爪をして、刺さり込む爪を自分で除去し、痛みを凌いだ結果です。

陥入爪の初期段階
初期型の陥入爪
一見巻いていないように見えるので巻き爪ではないと思われる方も多いのですが、陥入爪(かんにゅうそう)と呼ばれる巻き爪の一種になっています。痛みが強く出てきていて、ご覧の通り、左側に見える親指が炎症を起こし始めています。
10代の陥入爪悪化例
肉芽(にくげ)を形成した陥入爪
フリーエッジと呼ばれる爪の白い部分を全てなくなるように深爪をしています。写真のように陥没するように皮膚に食い込み始めるといくら爪を切っても皮膚への刺さり込みがなくならず、痛みが解消せず悪化の一途を辿るようになります。
陥入爪 痛々しい症例 その2
側爪郭が腫れ出血している陥入爪
爪の両端が皮膚に刺さり込む痛みが出るだけでなく、出血と腫れが生じてます。こちらのお子さんもも爪がもうこれ以上切れな位ほどに切り上げて、自分ではどうしようもなくなった陥入爪例です。

上の症例のように巻き爪や陥入爪になると爪が皮膚に刺さり込んでいるものをなんとかしないと、いくら痛み止めを飲んでも、ゲンタシン軟膏、化膿どめや抗生物質を使用しても皮膚の炎症が治らないことが多いのです。

子供特有の巻き爪問題”陥入爪”

巻き爪と陥入爪とは?

巻き爪とは説明用写真
巻き爪(湾曲爪)
「巻き爪」と聞いてイメージするのはこのような両端が湾曲して筒状に巻いていく爪ですね。

巻き爪に関してはこちらのコラムも

上の症例写真のように爪の両端が湾曲してくるタイプの「巻き爪(湾曲爪)」になっている子供さんは稀なのですが、先ほど紹介したような深爪型の陥入爪になるお子さんは非常に多く、代表的な子供の爪トラブルと言えます。東京巻き爪矯正院 池袋院に来院されるお子さんだと、ほぼ全員が「深爪の陥入爪」といっても過言ではありません。

子供が陥入爪になりやすい理由

爪をむしる癖
お子さんによっては、爪をどうしてもむしってしまう癖がある子がいたりします。また足の爪ではないですが、手の指の爪も歯でかじってしまうなども同様に深爪状態にしやすいので結果として、巻き爪や陥入爪になりやすい。また、悪化させやすいと言えます。

爪を自分で切り始める
子供も成長して自分で爪を切るようになりますが、正しい爪の切り方を教えたり教わったという記憶のある方は少ないのではないでしょうか。意外に自己流の切り方だったり、自分の親の爪の切り方を真似るなど、結果として間違った爪の切り方で巻き爪を悪化させてしまう子供も多いのです。驚いたのは幼稚園や小学校で爪が少しでも長いと引っ掻いて友達を傷つけてしまうかもしれないから、爪の白い部分(フリーエッジ)は全て切り落とすようにという深爪を強要する教育をしていると親御さんから聞いたこともあります。
良い爪と悪い爪

部活動
中学校や高校生になると、部活を始めますが、野球やサッカーなどスパイクを履くスポーツなどで爪が少しでも長いとソックスに穴があいてしまうから、または、爪がすぐ割れてしまうからという理由で爪を必要以上に深く切り込んでしまうお子さんもいます。そのような部活動というものも陥入爪の子供が多い理由かもしれません。

爪が薄い
爪質上の原因としては子供の爪は薄いということも原因と言えるでしょう。薄い子供の時はまだ爪が薄いため、爪が湾曲したり、陥入する時に皮膚に刺さり込む時、薄い爪が刃物のように刺さってしまうということも子供陥入爪が悪化したり、出血を起こしやすい原因です。

子供の爪と足の問題

巻き爪と陥入爪の問題に大きく関わってくるのが足の問題です。巻き爪の原因を考えるときに、子供だからこその足の問題に関しても触れておく必要があるでしょう。

子供の成長によって足自体が変わる

子供の成長によって足自体が変わる
足は骨格自体が成長と共に変わります。わかりやすい例で言うと土踏まずなどの足のアーチの形成です。「赤ちゃんの時から扁平足で・・・」と心配されるお母様がいらっしゃいますが、子供の場合は写真のようにアーチが形成されていなく扁平足状態です。そのくらい歳においては扁平足であって当然です。小学校1〜2年生のあたりで足のアーチが形成されると言われています。
子供2歳児 扁平足
2歳児の足のアーチ
成長によって靴のサイズが変わる
子供は日々成長しています。身長も伸びますし、足のサイズもどんどん大きく変わっていくものですよね。成長期のお子さんの靴選びは大変なところがあります。足にあったサイズの靴を選定してあげたいところですが、成長が早く気づいたら足のサイズに合わない小さい靴になっていたということも。男の子に多いですが、逆に長持ちするようにと、また、大きい方がカッコよく見えるからという理由で自分の足に対しては大きすぎる靴を履いているお子さんもいます。大きいくつでは靴の中で足があそび過ぎてしまい、足の骨格変形を招いてしまい、結果として巻き爪や陥入爪になることもあります。

子供の成長に応じた爪と足のケアが肝心

成長に応じた爪のケア

巻き爪や陥入爪にならないためにも爪の切り方を始めケアが大切です。子供の時は爪が薄く大人のように長くする前に爪がかけていきやすいものです。4〜5歳まではそれを考えると大人のような爪の伸ばし方をしなくてもいいのですが、大人になっていく過程で爪の切り方も徐々に変えていく必要があります。成長していく過程で足が形成されていきます。

下の症例のように深爪など誤った爪のケアを大人になっても続けていると巻き爪や陥入爪も悪化し大きな問題となっていきます。

陥入爪が重度化症例
子供から深爪を繰り返した結果の陥入爪
左の症例写真は30代男性の方の重度化した陥入爪なのですが、子供の時から陥入爪の痛みを自分で深爪することで誤魔化してきた結果、陥没するように爪が皮膚へ陥入し、皮膚の炎症を出血が止まらず外科的な手術を要する程度に至った例です。

成長に応じた足のケア

そして足も同じように大人になるにつれて足の骨格や足アーチが形成されていくのです。しかしその過程である成長期に足に合わない履物、足に良くない靴の履き方などをしていたらどうなるでしょう?足はしっかりとした機能的な足の形に成長することができず様々な足のアライメント異常(足の骨格の崩れ)生じさせます。

外反母趾内反小趾浮指扁平足ハイアーチハンマートゥーなどといったよく聞く足の問題です。

足のアライメント異常 症例画像

そのような問題が生じないようにぜひお子さんの爪と足靴の習慣を見てあげてください。

コラム作成:東京巻き爪矯正院 寺建 文博

巻き爪や陥入爪になったら東京巻き爪矯正院へ

お子さんがもし巻き爪や陥入爪になったら、深爪などの爪切りで悪化させてしまう前に当院へご相談ください。早期の治療、矯正が巻き爪改善のための近道です。

【東京巻き爪矯正院 池袋院】

メトロ池袋駅から徒歩6分の通院しやすさ

〒171-0014 東京都豊島区池袋2-33-12 平木ビル 1F

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