高齢者がなぜ多く巻き爪になるのか、それは加齢だからだけでは片づけられない問題なのです。
加齢が原因で巻き爪になるとはどういうことでしょうか?
実は高齢者の方のほうが、若い人に比べてみ巻き爪になる可能性が高いのです。
原因その①『乾燥』によって巻き爪は作られる
乾燥の問題は皮膚だけでなく爪まで及びます。人間は年を取るにしたがって脂の分泌が少なくなり、水分を保ちづらくなり乾燥肌になります。
もともと爪は水分や油分が極端に少ない部分なのですが、加齢によって乾燥による収縮で厚みが出るのです。
しかし、爪はどんどん生産されるので、長さではなくどんどん厚みとなっていき、爪が厚くなることでさらに水分がいきわたりづらくなり爪の乾燥が進みます。
爪は乾燥が進むと縮む性質を持っています。もともと爪は少し湾曲していますので、爪が乾燥して縮むと内側に食い込みやすくなってしまうのです。
原因その②『運動不足』のために高齢者の巻き爪は引き起こされる。
歩く時間が短くなると爪に対して下からの圧力メカニカルフォース(物理的な力)が加わらなくなるため、巻き爪そのものの悪化にもつながります。
巻き爪が悪化すると、痛みによって歩くことが余計に億劫になり、さらに巻き爪が悪化してしまうという悪循環に陥ります。加えて高齢者は乾燥により爪の柔軟性も失われていることから、下からの圧力により爪が開きにくいことが予測されます。
寝たきりの状態が長く続いている方は足を地面について歩く機会がないため、巻き爪があっても気付きにくいので注意が必要です。
足の痛みで歩行や運動ができなくなると筋力の衰えるスピードも加速します。日常生活に必要な動作ができなくなってしまうかもしれません。足の痛みをかばうために体のバランスが崩れ、膝や股関節(こかんせつ)の痛みが強くなることもありますし、痛みのストレスだけではなく、日常生活動作が困難になると生活の質が低下し、精神面にもかなり影響することが考えられます。
そのため特に高齢者の巻き爪は決して軽視することなく、早めにケアすることが大切です。
例えば高齢者の方で杖をついて歩いている側の足(力をかけない方の足)の親指だけが巻き爪になっている方が多いのも事実です。
放っておくと歩行バランスを崩し転倒する危険性もある
人は年を取るほど太ももの内側に存在する「内転筋群」を使わないで歩く傾向にあるといわれます。
理由は、足の外側に体重をかけて歩いたほうが楽だからです。
これも足の親指にかかる力が減って巻き爪になりやすくなる要因につながります。
また、高齢者が巻き爪や陥入爪になると、痛みをかばうことで歩行バランスが崩れ転びやすくなります。
寝たきりになる要因の一つが、転倒による骨折です。ですから、寝たきりを予防するためにも爪のケアはとても大切なのです。
これ以上爪の悪化が進まないための対策とチェック方法
・歩き方や姿勢を正しましょう
・まずはよく履いている靴の裏をチェックしてみましょう
靴の裏側をチェックしたときに、外側ばかりすり減っていませんか?
そのようになっている方は、歩行の際に親指に力が入っていないかもしれません。
背筋を伸ばし、(頭のてっぺんから糸で引っ張られているイメージ)爪先を正面に向け、足をまっすぐ出しかかとから着地するようにしましょう。
・足のサイズに合った紐靴(スニーカー)を履きましょう
靴が足に合っていないと、いくら歩き方を正しても姿勢はよくなりませんし、足と爪への負担ばかりが増していきます。まず爪先を立てて、かかとを何度かトントンと地面に打ち付けましょう。
つま先を上に向けたまま足の親指を動かしてみて下さい。
その時に靴の中で0.5~1㎝遊びがあるのがジャストフィットのサイズです。
靴の背にしっかり踵をフィットさせ、紐靴の紐は下からしっかりと締めましょう。爪が痛いからと言って大きな靴を履く方もいらっしゃいますがこれは大間違いです。
ブカブカですと、親指に荷重をかけて歩けず、靴の内側に爪先をぶつけ続ける、巻き爪への一番の近道となってしまいますので、ジャストフィットの靴を選びましょう。
・深爪はせずに、形はスクエアカット、もしくはスクエアオフに
陥入爪を防ぐためにも、深爪をしないように気をつけましょう。爪の先端と皮膚の先が同じ高さにそろうことが理想の形です。
・厚くなった爪の表面を削り、適度な薄さを保ちましょう
爪が厚くなると、せっかく歩いても下からの圧力を受けにくくなるので、爪専門の施術ができるところで表面を削り整えてもらいましょう。
東京巻き爪矯正院 中野院では、お一人お一人の足の状態を視診し、患者様の生活スタイルに合わせたアドバイスを常に心がけております。
爪のトラブルが解消した後も、通院された患者様のQOL向上のためのアドバイスを行っております。
足元のトラブルでお悩みの方は、是非東京巻き爪矯正院 中野院にご相談ください。