外反母趾

巻き爪に繋がる外反母趾の怖さ

外反母趾とは

外反母趾をご存知でしょうか。

外反母趾とは、親指が人差し指の方へ曲がっている状態や親指の付け根の関節(母趾球)がボコッと飛び出すように出っ張っている状態です。親指が人差し指と接触することによるタコの発生や、爪の皮膚への食い込み、さらには母趾球が靴に擦れて痛みが出るなど、様々なトラブルを招くのが外反母趾と呼ばれる足の変形なのです。

今回外反母趾をご紹介するのは、外反母趾が巻き爪の原因だからです。当院では巻き爪の矯正を行っていますが、矯正終了後も根本的な原因を解決しないと巻き爪が再発する可能性があります。再発させないために外反母趾について是非知識を蓄えてみてください。

外反母趾が巻き爪を引き起こすメカニズムとは

外反母趾になると爪の両端が物理的負荷を受けやすくなるという特徴があります。まず人差し指側の端は隣の指と接触しており、靴を履くとより人差し指に圧迫されます。すると爪は徐々に形を変え、巻き出します。反対側はというと、少し指がねじれる症状が起こり、靴の中に爪が直接ぶつかり易くなり巻き出します。ゆえに外反母趾の人は親指が巻き爪の人が多いです。

また、外反母趾になる前にそもそも足の変形が別に生じていることも巻き爪の原因となります。巻き爪になるとき、足裏が正しく機能せずに靴の中でズレやすくなっていることがあります。正しく機能しないとは、足の3つのアーチが崩れているという状態です。

3つのアーチは、

①親指の付け根から小指の付け根を一直線に見たときの「横アーチ」

②親指の付け根から踵を一直線に見たときの「内側の縦アーチ」

③小指の付け根から踵を一直線に見たときの「外側の縦アーチ」

があります。アーチが崩れるとはぺたんこになることです。ぺたんこになると、足裏のバランスが取りにくくなり、疲れやすくなったり転びやすくなったりと良くないことが多いです。これらアーチが崩れ出す、特に横アーチの崩れから外反母趾化が進行する仕組みになっています。つまり、足の全体の変形から見直さないといけないということでもあるわけです。

外反母趾の原因

外反母趾が起こるのは横アーチの崩れから生じるもので、アーチが崩れるのには運動不足から来る筋力の衰えや、歩行の仕方、靴の履き方など様々です。そして外反母趾の症状の悪化も同様です。

特に女性だとハイヒールを履く習慣があると外反母趾になります。指先が窮屈になるためです。ハイヒール以外にも同様に窮屈な靴を履くことも影響します。筋力の衰えは、現代社会において仕方のない部分もあります。公共の乗り物が発達し、歩いて移動する機会が減少しているからです。また、筋力の衰えから今度は正しい歩行が出来なくなります。正しい歩行とは、踵から着地ししっかり指先まで地面を踏みしめて蹴り出すという一連の流れのことです。出来ていない人はすり足になっています。

外反母趾(足の変形)の対策

外反母趾を治す、または進行を防ぐにはテーピングや矯正靴下、インソールがあります。テーピングや矯正靴下は、正しい足の形に固定して長い時間をかけて外反母趾を矯正していく方法です。外反母趾自体が長い時間をかけて変形したものなので、同様に正しい形に矯正していくにも時間がかかります。しかし痛みがほとんどなく、多少感じる場合でも適度に使用を控えつつであれば徐々に何も感じなく慣れていくのでご安心ください。また、靴にインソールを入れるのも一つです。インソールは足のアーチを補強していれるもので、正しい歩行に導き、さらには運動機能の向上や転倒防止にも役立ちます。

いかがだったでしょうか。まずはご自身の足を確認してみてください。対策はなるべく早期に行うのを推奨しています。

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