腹爪(アンダープレート)とは?三層構造の土台となる腹爪の構造と役割について

「背爪」「中間爪」に続き爪の3層構造、最後は「腹爪」について詳しくご紹介していこうと思います。

爪と爪床を繋ぎ、爪の柔軟性を支える腹爪の構造と役割についてです。

爪の大切さを知っていただき、普段のセルフケアにお役立てください。

『目次』
腹爪(アンダープレート)とは?
腹爪の特徴
腹爪のセルフケア
腹爪のまとめ

目次

腹爪(アンダープレート)とは?

腹爪「ふくそう」英語名:under plate「アンダープレート」と言います。
3層構造になっている爪の一番下にあり、爪甲と爪床が密着していて爪の土台となる層です。

腹爪の特徴

腹爪(アンダープレート)の特徴は、軟ケラチンから組成され、厚さは背爪(トッププレート)と同じ、もしくは中間爪の半分程度の厚みがあります。

周辺細胞との結合は比較的弱いですが、縦方向の細胞同士の結合は強く、爪床(皮膚)の乳頭状構造の縦筋と密着し絶えず水分が供給されて水分を含んだ柔らかい層を形成し、中間爪・背爪へと水分を供給している基底層(皮膚層)になります。

その反面中間爪、背爪を透過し常に水分が蒸発しているため、湿潤と乾燥を繰り返しています。そのため体内水分量が減り、爪床が乾燥することで腹爪も影響を受けて乾燥・収縮し、巻き爪の原因の一つになります。

腹爪のセルフケア

爪のセルフケアに関するコラムで繰り返し爪には保湿が重要と伝えていますが、爪床と密着し外からのアプローチが難しい腹爪はどのようにケアしていけばいいのかご紹介させていただきます。

体内の水分に意識を向ける

腹爪は爪床から水分を受け取っているということ。
つまり、爪に適切な水分を与えるためには、体内の水分量に意識を向けて体の内側からアプローチする必要があります。

人間の身体に含まれる水分量は、およそ体重の50~80%を占めます。
図-1のように年齢を重ねるにつれ体内水分量は減少し、成人男性は60%成人女性で55%になります。

図-1参考資料:熱中症環境保健マニュアル 2022(環境省)P34
守尾一昭:「脱水症の病態、病型:高齢者に特徴的な病態、 病型はあるか?」, 『Geriatric Medicine(老年医学)』2008 vol.46.

その分意識して水分補給をすると爪にも良いと言えますし、加えて水分補給をすることで色々な健康効果もあります。
 ・痩せ体質を作る(代謝アップ)
 ・血液をさらさらにする
 ・食べ過ぎ防止

図-2資料:厚生労働省HP

体重60kgの人が特に運動することなく生活していくうえで1日当たりの摂取量と排泄量は2.5リットルとされています。
食事や体内で得られる水分を除くと、1.2リットルの飲み水を取る必要があります。
一方、カラダ作りのプロであるボディビルダーの方たちは、1日「約4~6リットル」摂取するそうです。
それくらい健康的できれいな体を維持することに水分が重要ということですね。

腹爪を保湿する

では、水分摂取をすれば爪の保湿はしなくていいのか?というと、そういうわけではありません。

図-1から分かる通り、歳を重ねると共に水分が失われるのは爪もお肌も同じです。

しかし、どんなに頑張って水を飲んだとしても、一度に摂取できる水分には限界がありますし、一度に大量の水を摂取するとむしろ水病などになるため、こまめな水分補給をおススメします。

また、年齢に応じた水分量を大幅に超えて、体内水分量を増やすことはできません。
そのため、加齢に応じて失った水分は、キューティクルオイルなどで外から補ってあげることが大切です。

腹爪を保湿することは難しいですが、腹爪は軟ケラチンの繊維の方向が縦方向ですので、爪の裏側と皮膚の境目となる爪下皮を保湿することで繊維に沿って爪の内部へも伝わっていきます。爪表面だけではなく裏側の保湿も健康な爪を育成する上での必須のケアになります。

腹爪のまとめ

腹爪は、とても水分と関係が深い爪の部位であることが分かると思います。

爪の水分保持による巻き爪の予防、衝撃吸収性の維持など、爪のケアは外側からだけではありません。体の内側からのケアをぜひ実践していただくことをおすすめします。

爪の乾燥対策についてはこちらもご覧ください

乾燥から爪を守るセルフケアの方法をご紹介|爪自体への対処と身体の内側からの対策
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当院では巻き爪矯正だけでなく、ひとりひとりに合わせた根本原因改善の指導も行い、患者さま方の健康寿命を延ばすお手伝いをしています。爪の普段のお手入れ方法、生活習慣など気になったことはお気軽にご相談ください。

カウンセリングのみでも受け付けています。

東京巻き爪矯正院 練馬院
湯澤 憲司

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