靴の履き方を意識したことはございますか?「わたしは紐靴のスニーカーをちゃんと履いているから大丈夫のはず」そういった方の靴の履き方を実際に拝見すると、おや?と思うことは珍しくありません。
これから巻き爪などの爪トラブルを予防したい方必見です。靴の履き方を見直すだけで痛みも軽減できます。では詳しく解説していきますね。
足に悪い靴の3ポイント
サイズ感(ゆるい・窮屈)
「足が圧迫しないように/痛みが出ないように少し大きめの緩いサイズの靴を履くようにしています。」
実はこれ、非常に危険です。明らかに足よりも大きめの靴では足が靴の中で遊んでしまい、結局靴の内側に足が触れてしまいます。
衝撃はそこまで強くないとはいえ、一歩一歩動く度に足に負荷がかかります。その積み重ねが爪を物理的に巻いてしまう要因になりますし、皮膚からも爪にぶつかりにいって痛みの元になります。
もちろん反対に窮屈でもいけません。
また、タコやウオノメといった角質異常も安定感がない状態での靴擦れがひとつの原因になるので、サイズ感を間違うことは足全体に様々なトラブルを生むことに繋がります。
固定機能がない(紐がない・紐がゆるい)
靴と足が一体化するような固定感を生み出せると、歩行時に足が靴の中で動くことがなく足への負荷がぐっと減少します。
運動靴には紐などの固定できる機能がついているもので、スポーツのときはそれを意識するのですが、一方の普段履きで意識して取り組む人はあまり多くない印象です。正直、大宮院へ来院される方の中で正しく紐を結んでいる割合は大袈裟でなく1割に満たないと思います。
いくらサイズ感がきっちりしていても、固定できなければ足が動いてしまいますから負荷を防げません。そもそも紐がない靴は言わずもがな。
ローファーの意味はご存じですか?
ずばり「怠け者の靴」です。
紐がなく楽に脱ぎ履きするために作られたこの靴の意味を知ると、ちょっと敬遠してしまうかもしれませんね。
形状
形状は主に靴先がポイントです。足先を閉じ込めるような細い形状の靴はさらに足に負荷を与えます。そういった靴はデザインとして細くきれいに見せるなどの特徴がありますが、如何せんデザイン目的なので足にとってはマイナスです。
女性の場合高いヒールには細いつま先が似合うものですから体重がつま先にかかって外反母趾に陥りやすいのが特徴です。
男性の場合は革靴です。親指が外側から圧迫を受けるせいで爪が「つ」の字の巻き爪になる人が多いのが特徴です。
人間の素足の状態から遠ざかるような形状であればあるほど負担は大きくなることを肝に銘じてください。
足に優しい靴の履き方
最もおすすめすべきは紐の付いた運動靴です。まずは用意する靴の内容からです。
サイズ…足の幅(親指と小指の付け根を結んだ最も幅の広い箇所)がぴったりで、足の長さよりも0.5cm~1cm(捨て寸と呼びます)大きいもの。
形状…先がラウンド型のもの。
※靴のサイズ感も形状も靴ひとつひとつで違いがあるものです。いつも同じブランドでも試し履きしないで購入すると足に合わなかったというケースがあります。必ず試し履きしましょう。
- 紐をほどく
- 履いて、ベロをまっすぐ整える
- つま先を立て、かかとを地面に置く
- その状態でつま先側から紐を締めていく
紐の下に指が通らないか、つま先をトントンと地面について足が動かないかどうかを必ず確認するようにしてください。


この履き方を当院で実践していただくと、みなさん「全然違う、歩きやすい」と驚かれます。素足で歩く感覚に近くなるので自然と歩きやすくなるものです。ぜひお試しを。
といっても、それ以外の靴も履きたいという方がいらっしゃるはずです。週に何回かは足を労わる気持ちで運動靴にする日を用意してみるなど、できる範囲で実践してみてください。
足の変形からあまり効果を感じない場合は
ここまで正しく実践していても、足の変形が災いして正しい靴のメリットを感じないことがあります。
そういった場合には靴の補助としてインソールの使用をおすすめしています。巻き爪予防の他にも、疲れの軽減、運動能力の向上、足を細くするといったメリットがあります。
靴が崩れると足元が崩れてしまい、バランスを取るために筋肉を酷使してしまいます。そうして疲れたり余計な筋肉がついて足が太くなったりするというわけです。
今回お伝えした具体的な靴の履き方は当院で実際にご指導致しますので、不安な方はお気軽にお声がけください。
住所:さいたま市中央区上落合8-1-13 INGビル1F
定休日:水・木

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