巻き爪と靴の関係──足に合った靴が健康を守る

「巻き爪(陥入爪)」という言葉を聞いたことはありますか?
以前の記事を読んでいただけた方はご存じかと思います。
読まれていない方は以下のリンクから読んでみてください。

コラムリンク▶深爪が引き起こす足のトラブル ──「巻き爪」と「陥入爪」の違い

ここでも巻き爪を簡単に説明します。巻き爪は湾曲爪といって文字通り爪が湾曲した状態です。そして皮膚に爪が食い込む状態を陥入爪と呼んでいます。爪が皮膚に食い込むと腫れや膿が出たりし、日々の歩行さえ辛くなる痛みが出ることは珍しくありません。

痛みが強い場合、みなさんはどう対策されますか?

「圧迫がないように大きめの靴を履きます(または紐を締めずゆるい状態で履く)」

こう対策される方が多い印象です。

実は巻き爪にとって、これはNG行為です!

巻き爪や陥入爪に靴の選び方・履き方は深く関係しています。今回は、巻き爪の原因と予防のための「正しい靴の選び方」について、わかりやすくご紹介します。

巻き爪は外からの負荷、つまり外圧によって起こります。(厳密には様々な原因がありますが今回は触れません)

例えば革靴を履いている人は、母趾の靴に当たる箇所だけグッと押さえつけられるように巻いて正面から見ると「つ」の字を描くようになります。特に履き慣れず革が硬く柔軟性がない状態だと顕著に影響が出ます。

つの字巻き爪症例
つの字巻き爪症例

つまり、履いているその靴が足に合っていないと言えます。人の足の形はそれぞれ個性があり、長さは同じでも足幅は異なっていたり、足指の中で一番長い指が親指か人差し指かといった違いもあったりするので、市販の靴は必ずしも万人受けするとは限りません。

目次

靴に注意するポイント(サイズ・形・履き方)

靴のサイズ、合っていますか?

小さすぎる靴

サイズが小さい靴は、つま先がぎゅっと押し込まれる状態になります。靴先の形状は先細りになっているものが多いですから。本来は0.5~1cmほど空間を空けるサイズ感でないといけません。履いたそばから指先が内側に当たっている感触があればその靴は履かないほうがいいでしょう。

大きすぎる靴・緩く履いている靴

逆に大きすぎる靴・緩く履いている靴も問題です。歩いていれば靴の中で足が動きます。足が何度も靴の先端に当たり続ければ痛みが無くても爪への負担となり、巻き爪の原因になります。紐で固定すればいいのですが、大きすぎれば紐でも補えない靴を履いている人もいます。その方は当然爪は強いカーブになっていました。また、クロックスのようなタイプも怖いです。炎症が起きている人はクロックスのような指先を圧迫しにくい靴をと選びがちですが、より悪化させるか炎症を長引かせる要因になっています。

靴の形にも注意

細身の靴先はトラブルの元

足先の形状と比べ、靴先の形状が細いと感じることはありませんか?パンプス、革靴、ハイヒールやスニーカーの中でも細身なデザインの靴がありますよね。細身=スッキリとした見た目になるデザインは好まれますが、足の形には不適格。足の指を圧迫しやすくなります。

履き方にも落とし穴が

”楽”は厳禁

靴の履き方にも注意が必要です。かかとを踏んだまま歩いたり、紐があるのにまったくいじらず脱ぎ履きしたりしているとゆるゆるで指先が靴の中にぶつかってしまいます。また、無意識にずれ動くのを防ぐように力んでしまい、指先の形状が変化し、それによって巻き爪でなく上に反りかえる反り爪の状態になってしまうこともあります。

靴を履くときは巻き爪防止と足を守ることを意識

足に合わないデザインや履き方ではさらに足元を苦しめていく原因になります。足元は身体の大切な土台です。将来のことも考えて健康であり続けるために靴を見直しましょう。

靴選びのポイント

• つま先に1cmくらいの余裕があること
• 足の横幅(ワイズ)がちょうど合っていること
• 試着のときに実際に歩いてみて、かかとが浮かないか、足が滑らないかを確認

正しい履き方

• 踵を地面に着き、つま先を上げた状態にして紐を締め始めます。つま先側のクロスした部分からかなり力を込めて締め上げてください。甲の部分が痛くないように加減は必要です
• 歩くときは足の裏全体で踏み込むように意識します(踵から着地し指先で蹴りだす動きに)
• 扁平足や浮指だと上記を意識しても効力が感じられません。補正用のインソールを別途使用しましょう

動画でチェック!正しい靴の履き方については、こちらの動画で

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