巻き爪や陥入爪で悩まれている方が共通して思っていること
「巻き爪はどうやって治すのが良いのか?」
そうなんです、迷ってしまいますね、治療方法や矯正方法は多種多様です。
「巻き爪で痛みが引かない」「巻き爪が治らない」「巻き爪が何度も再発する」
そのようなお悩みで悩まれている方は
・巻いたり、変形する爪の状態(原因)
・炎症や化膿で痛む皮膚の状態(結果)
を同一視していることで、
対処先が「結果」として現れた皮膚の痛みや炎症などにだけ向いていることがあります。
私たち巻き爪の専門家としては 巻き爪を治すのであれば
“治す”より”直す”
ことが近道であり、再発防止につながると考えています。
巻き爪の自覚症状「痛み」
巻き爪になって一番困ることは「痛み」が生じるということです。
もちろん、湾曲した爪の見た目が悪いとか、爪が切れないなど他にもたくさんの問題は生じるのですが、
実際に来院する患者の99%は痛みが出ている、痛みが出たことがあるという方であり、痛みが出てからは巻き爪の問題を放っては置けなくなるのです。巻いた爪や陥入した爪が側爪郭(皮膚)に食い込んで爪が痛んだり、肥厚した爪になったりすることで、物理的な圧力が上部から加わることで爪の問題がある指に痛みを覚えます。
皮膚の「痛み」への対処 「治す」
巻き爪で生じた痛みを解消するために
・皮膚の炎症
・皮膚の化膿
へ対処療法的にアプローチを試みる患者さん(病院、医師も含めて)が多いです。
しかし、皮膚が正常化し、痛みがなくなれば問題なくなるのかということを考えてみましょう。
爪によって痛めつけられた組織部分の炎症は抗生物質や痛み止めなど薬で炎症がひいたり、化膿が治ったりと、一時的な改善がみられることでしょう。
私たちはこれを「治す」と考えています。
でも巻いた爪や変形した爪自体は変わっていませんので、
遅かれ早かれ再び巻き爪による皮膚側の痛みや炎症が表面化します。そして自覚症状としてまた現れるのです。
爪の形を「直す」
対して「直す」とは、巻いた爪の形を平たく直すということです。
巻いた爪によって痛みが出るのですから、その刺さり込むような爪の形状自体をしっかりと直すことで痛みや炎症起こさなくなります。
爪の形を整えて直すことで、結果として爪の「直す」が「治す」ことになるのです。故に巻き爪や陥入爪の場合「直す」が根本療法と言えるのです。
皮膚に大きなトゲが刺さっているのにトゲを抜かずに皮膚の出血や炎症を止めようと薬などを塗っても治りが悪い。それに対して、
トゲ自体を抜くことで自然治癒により皮膚が治っていくようなイメージですね。
下の写真イラストですが、
a左端の指は健康的な状態
b中央の指は未病の状態
c右の指は病気の状態とでも例えて言えるでしょう。
「痛みはたまに出るけど、今は皮膚も炎症を起こしてないし大丈夫」
「一旦痛みは引いたし、膿も出なくなったから治ったんだ」
など思っている方は要注意です。実際
bのような中央の指の状態にある方こそcの状態になる前に、また再び痛みがひどく、炎症を起こす前に「直す」を行うべきなのです。
bとcをいったり来たりしている方は放っておくと治ると錯覚しますが、それは大きな間違いで、爪の巻き方自体は悪化していくことの方が多く、
いざbからaの状態へ直そうとしても形状が平たく戻るのにより長い時間がかかってしまったりします。
それだけならまだしも、cの炎症や化膿、肉芽がひどい状態からbの状態に改善すること自体が困難になり得ます。外科的な手術を行ったとしても改善が難しくなったり、ひどい痛みを伴う治療になってきてしまいますのでいいことはありません。
上記で例えた「未病状態」とは、発病には至らないものの軽い症状がある状態です。痛みなどが軽いうちにしっかり予防のためにケアをしていくということが肝心なのです。
巻き爪や陥入爪の「完治」とは
患者さんからの質問でも多いですが、
「巻き爪は完治しますか?」と言う質問です。
完治という定義をどこに置くかだと思いますが、
イラストでいうaの状態にすることが完治というならば答えはYESです。
巻き爪や陥入爪の矯正により爪の形状を平たく矯正し整えることは可能です。
しかし、完治というものを「再び巻き爪にならない」状態のことを指すのであればNoだとお答えします。
何度でもなりうる、薬が存在しないという点で巻き爪は風邪に非常に似ていると考えています。
「風邪を一度引いて治ったら、もう二度と風邪をひかない」と信じている方はいないと思います。
何年も風邪をひかない方もいれば、年に何度も風邪の症状が出る方もいらっしゃいますね。
汗をかいても濡れたまま、冬場に寒いのにTシャツ一枚で外出したら免疫が下がり風邪のリスクは高まります。
同様に、巻き爪も平たく矯正した後、再発しなくなる方もいれば、巻き爪の原因をなくすことができず、すぐ再発する方もいらっしゃいます。
ヒールを履いて歩いたり、不適切な爪の切り方をして深爪すると巻き爪悪化のリスクは高まります。
風邪に効果のある抗ウイルス薬はいまだ開発されていないらしく、
特効薬と言えるものもなく、一般的に呼ばれる「風邪薬」を飲ませたからといって治癒するものではなく、引き起こされた症状を和らげたり、自分の免疫の力で治すしかないものだそうです。
巻き爪にもつける薬はなく、塗っておけば治るという特効薬は存在しません。風邪予防のために生活習慣を改め自然治癒力や免疫力を高めるのと同じに、巻き爪予防のために歩行習慣、足靴の環境改善などをしていく必要があるということなのです。
巻き爪の問題の黒幕
巻き爪や陥入爪、爪甲鉤彎症などの爪のトラブルは、痛みなどから自覚できる足のトラブルの1つに過ぎないと考えます。
魚の目やタコも「痛み」で体の異常を教えてくれる足のトラブル例の1つですね。
一方で、自覚のない問題もあり、実はこちらが問題の黒幕だと考えています。
それは痛みとして自覚症状のない外反母趾、扁平足、浮指という足の異常です。(※厳密には痛みを伴っている場合もあると思いますが)
巻き爪自体ももちろん対処し直すべきですが、本当に直すべきなのはこのような問題であり、軽視されているところだと思います。
これらの足部の異常は、
疲労を起こしやすい
たこや魚の目など角質ができる
足底筋膜炎を起こす
といった足部だけのトラブルに留まらず、
体の土台をなす足の問題から膝、腰、肩などの関節痛など歪みを作り出すなど体全体のバランスの崩れ、体の不調の問題へと繋がり、
・整体に行っても治らない腰痛
・歳だからと片付けられる膝痛
・筋力低下 サルコペニア
・爪先がちょっとした段差でよく引っかかる
・人工関節
・慢性的肩こりと原因不明の偏頭痛
etc
思い当たるものはありませんか?
あなたのQOLや歩行機能、健康寿命に支障や大きな悪影響を与えている原因はここにあるかもしれないのです。
巻き爪の痛みは望ましいものではないですが、
その「痛み」という信号は体からの自分では気づけていない不調やアンバランスが存在するというメッセージなのです。
なおせるのはあなた自身
前述した「直す」に加えますが、
直すべきものは湾曲したり、厚くなった爪の形状だけではなく、
爪の原因となっている
- 生活、歩行習慣を見”直す”
- 足靴の環境を見”直す”
- そして、幹である体を正し、”直す”
ということです。巻き爪を平たく直すのは巻き爪技療士である我々にお任せください
ただし、巻き爪を本当の意味で治せるのは、
生活習慣、歩行習慣、足靴環境を直すことができるあなた自身しかいないのです。
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